老化の原因『AGE』に負けない!歯科医師が教える、血糖コントロールと「お口のケア」2つの対策
老化を加速させる「AGE」と私たちの使命
「最近、肌のハリがなくなってきた」「疲れがなかなか抜けない」……こうした悩み、実は体内の「糖化(体が焦げること)」が関係しているかもしれません。老化に関わる物質として注目されるのが「AGE」です。AGEは「Advanced Glycation End Products」の略で、日本語では「終末糖化産物」と呼ばれます。タンパク質と余分な糖が結びつく「糖化」の過程で生まれる物質で、体内に蓄積すると全身の細胞に影響し、老化を進める一因になると考えられています。
私たち田中歯科では、「病は気からを科学する」というミッションを掲げ、お口の健康を「心と体の調律(チューニング)」と捉えています。なぜ歯科医師がアンチエイジング(抗加齢)を発信するのか。それは、お口の環境を整えることが、血糖値のコントロールや全身のサビ(酸化ストレス)を抑え、ひいてはAGE対策の最前線となるからです。本記事では、血糖コントロール術、食事の知恵、そして歯科医師ならではの専門的なケアを詳しくお伝えします。
石黒先生・佐藤先生に学ぶ:血糖値と「炎症」の深い関係
消化器外科医の石黒成治先生と、さとう式リンパケア考案者の佐藤青児先生の対談から、血糖値と全身の健康に関する驚くべき事実が見えてきます。
・日本人の4人に1人が血糖トラブル
現在、日本人の成人の約4人に1人が血糖コントロールに問題を抱えています。欧米人と異なり、太っていなくても血糖値が高い人が多いのが日本人の特徴です。
【エビデンス】厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2016年)において、日本の成人の約4人に1人が2型糖尿病、またはその予備軍の疑いがあると発表された調査データに基づきます。
・「慢性炎症」が血糖異常の根源
石黒先生は、血糖値を乱す根本原因は体内でくすぶり続ける「慢性炎症(長引く炎症)」であると指摘されています。そして、その炎症の主な発生源は「腸」か「お口の中」のどちらかであることがほとんどです。
・歯科治療が血糖値に直結
歯科医師として裏付けると、歯周病はまさに「お口の慢性炎症」です。歯周病を治療し、お口の中の炎症を抑えることは、全身の炎症レベルを下げ、結果として血糖値の安定に大きく貢献します。
【エビデンス】2019年の日本糖尿病学会の診療ガイドラインでも、2型糖尿病の患者さんにおける歯周病治療は、血糖値を改善する効果があるとして「行うよう強く勧められる(推奨グレードA)」と明記されています。

AGEを溜めないための対策(1):食事と油の選び方
AGEを溜めないためには血糖値の急激な上昇を抑える必要がありますが、やり方を間違えると逆効果になります。
・「サルコペニア」と老け顔のリスク
極端な炭水化物抜きなどの糖質制限を運動なしで行うと、筋肉が減ってしまう「サルコペニア」という状態を招きます。筋肉が減ると代謝が落ち、かえって血糖コントロールが難しくなるだけでなく、顔の筋肉も衰えて「老け顔」を加速させてしまいます。
・参考:5-ALAについて
ミトコンドリアの働きに関わる成分として「5-ALA(5-アミノレブリン酸)」も研究されています。味噌や醤油、納豆などの発酵食品にも含まれますが、AGE対策は特定の成分だけに頼るのではなく、血糖値の急上昇を避ける食べ方や、十分なたんぱく質・良質な脂質を含むバランスのよい食事を基本に考えましょう。
AGEを溜めないための対策(2):歯科医師が教える「お口のケア」
お口の中を整えることは、全身の細胞のサビを防ぎ、AGEが溜まるのを抑える強力なブレーキとなります。
・「手のひらサイズの火事」がAGEを作る
歯周病による炎症の面積は、すべて広げると「手のひら一枚分」もの大きさになります。この慢性的な火事が細胞のサビを引き起こし、体内のタンパク質をサビさせ、AGEの生成を急加速させるのです。
・唾液は「天然のサビ止め」
私たちの唾液には、体をサビさせる活性酸素と戦う「抗酸化タンパク」が含まれています。よく噛むことや唾液腺マッサージで分泌を促すことは、お口から全身を守る「サビ止め」を塗るようなものです。
・善玉菌を取り入れる(バクテリアセラピー)
乳酸菌「ロイテリ菌」を用いたケアも有効です。ロイテリ菌はお口の中の悪玉菌を抑えるだけでなく、胃酸に負けず生きたまま腸に届くため、「お口」と「腸」の両方の環境を整えるダブルの効果が期待できます。
【実践】1日5分でお口と全身を整えるセルフケア
血糖コントロールを助け、AGEを溜めないための具体的なアクションプランです。
① 足指ワイワイ(血糖値を下げるケア)
筋肉を強く「揉む」のではなく、優しく「緩める」ことで、糖を細胞に運んでくれるタンパク質(GLUT4)の働きを活発にします。
・Step 1:足の指4本を1本ずつ対応させるように持ち、内側から外側へ噴水が湧き出るように優しく32回回す。
・Step 2:皮膚の表面がへこまない程度の超微弱な力で、くるくると撫でる。
<重要ポイント>
・タイミング:食後すぐ、さらに15分後、30分後、60分後の計4回行うのが理想的です。
・効果の目安:このケアにより、例えば血糖値160の状態から140へと、約20の低下が見込める場合があります(※中程度の血糖値の急上昇に特に有効です)。
・認知の力:ケアの後に「足がぽかぽかしてきた」「軽くなった」という温かさを実感(認知)することで、さらに効果が高まります。
② あいうべ体操 / ベロ回し
「あー」「いー」「うー」「べー」と大きく口と舌を動かします(1日30回目安)。これにより鼻呼吸を促し、お口の乾燥と酸化を防ぎます。

③ 正しい姿勢での食事
足の裏をしっかり床につけ、足を組まずに座ります。スマホを見るような前かがみの姿勢(スマホ首)を避けて背筋を伸ばしましょう。足を組む姿勢や下を向いた姿勢は唾液腺を圧迫し、飲み込みや消化を妨げます。正しい姿勢はスムーズな代謝の基本です。
8020の先にある「人生の幸福感」
私たちが目指すのは、単に「80歳で20本の歯を残す」ことだけではありません。
たとえ歯を失ったとしても、インプラントや入れ歯などで適切に機能を回復させている人は、放置している人に比べて「幸福感」が高いというデータがあります。
逆にお口の不調を放置すると、会話や外出を避けるようになり、社会から孤立する「閉じこもり」のリスクが高まってしまいます。
これは未然に防げるリスクです。「少し噛みにくい」「口が乾く」といった些細な変化を放置せず、早めに受診することが、将来のAGE蓄積を防ぐ最大の予防になります。お口を整え、一生涯「ごきげん」に過ごせる幸福な人生を共に歩んでいきましょう。
三重県津市でお口のお悩み・入れ歯相談なら田中歯科
「お口の健康は、心と体の調律へとつながる。」と田中歯科は考えております。皆さまの健康を根本から支える歯科医療を提供し、お口の健康を整えることが、心の調律にもつながる。
このように「病は気からを科学する」それが私たちのミッションです。

医院名
田中歯科
院長
田中伸子
所属学会・資格情報
・日本抗加齢医学会(JAAM) 専門医
・日本アンチエイジング歯科学会(JSDA) 認定医
・JSDA ペリオフードコーディネーター
・JSDA サプリメントアドバイザー
・JSDA ビューティーアドバイザー
・日本歯周病学会 正会員
・米国エレベイズヘルスメソッド修士課程修了
・米国エレベイズヘルス法 認定ヘルスコーチ
住所
三重県津市大門15-16
アクセス
バス:津駅前より京口立町で下車し徒歩7分 お車:津駅より車で約5分(専用駐車場あり)
ご予約はこちら
059-228-6444



