口腔内セルフケアの習慣化のコツ

歯科医院のケアだけでは不十分? 「毎日のセルフケア」が鍵になる理由

最近では、お子さんの歯の健康管理を熱心に行うご家庭が増えました。当院の患者様を見ていても、虫歯や歯周病の予防はもちろん、「治療後に再発させない」という予防意識の高まりを実感しています。 これまでもお話ししてきた通り、「全身の健康」と「歯・口腔組織の健康」は密接に関係しています。このことは、皆さんよくご存知かと思います。
もちろん、完璧な口腔ケアを習慣化されている方もいらっしゃいます。しかしその一方で、「大事なのはわかっているけれど、具体的なプラークコントロールの方法が身についていない」「歯科医院で定期的にケアを受けていれば大丈夫」と考えている方も少なくありません。
ここで強くお伝えしたいのは、「歯科医院での定期ケアを支えるのは、毎日のセルフケアである」ということです。 どれほど歯科医院に通っていても、毎日のセルフケアがおろそかであれば、歯科疾患の予防効果は半分以下にまで下がってしまうのです。

「歯ブラシ1本」では限界がある。フルコースのケアを目指そう

各歯科医院で推奨されるケアグッズはさまざまですが、共通している認識があります。それは、「通常の歯ブラシ1本だけでは、効果的なプラークコントロールは難しい」ということです。
プラーク(歯垢)をしっかり除去するには、以下のような「お助けアイテム」の併用が最適です。

• 歯間ブラシ
• タフトブラシ
• デンタルフロス
• 舌ブラシ

これらを使いこなすことで、「フルコースのプラークコントロール」が可能になります。
おすすめのタイミングは、夕食後から就寝前までの「水以外は口に入れない時間帯」です。朝や昼の忙しい時間は「ショートカット版」で済ませ、夜寝る前にじっくり時間をかけるなど、ライフスタイルに合わせて調整してみてください。

「面倒くさい!」の壁を乗り越えるには?

「正しい道具を使ってケアするのが良い」とはわかっていても、ここで壁が立ちはだかります。 アイテムを使いこなすにはコツが要りますし、忙しいときや眠いときはどうしても面倒になります。

  • お酒を飲んで眠気がピークに達しているとき
  • フロスの飛沫で洗面台の鏡が汚れて嫌になるとき
  • 歯間ブラシがすぐに曲がってしまい、せっかく手を洗ってハンドクリームを塗ったのに、また指が汚れるとき
  • フルコースのケアをした直後に、家族につられて甘いものを食べてしまったとき……

さらに「洗面所が寒い・暑い」「スマホを見ながら寝落ちしてしまう」など、できない理由はいくらでも出てきますよね。これらは歯科医である私にとっても「あるある」です。ですから、なかなか習慣化できない自分を責めないでください。

意志の力だけで継続できる人は素晴らしいですが、「できない理由」がスラスラ出てくる場合は、意志の力だけでは乗り越えにくいハードルがある証拠です。 そんなときは、「意志」ではなく「環境」を整えてサポートしましょう。 これは口腔ケアに限らず、あらゆる良い習慣を身につけるのに役立ちます。

セルフケアを習慣化するための「4つのコツ」

    ここからは、無理なく継続するための具体的な「4つの行動のコツ」をご紹介します。ご自身の生活に合わせてアレンジしてみてください。

    • ①未来をありありと思い描く(アファメーション)

    これは「アファメーション(自己肯定・自己暗示)」と呼ばれる方法です。「口腔ケアが習慣化した未来、自分にどんないいことがあるか?」を具体的に想像し、言葉にしてみましょう。

    • ポジティブな未来を描く
      • 「歯の悩みがなくなり、人前で思い切り笑える自分」
      • 「大切な人と、歯のトラブルを気にせず食事を楽しめる自分」
      • 「『笑顔が素敵だね』と褒められている自分」
      • 「定期検診で『数値が良くなりましたね』と褒められる自分」
    • ネガティブな未来と比較する
      • 「もしケアをサボり続けたら、どんな怖い未来が待っているか?」を想像して対比するのも効果的です。具体的なリスクは、歯科医院で専門家に聞いてみるとよいでしょう。

    思い描いた理想を、「笑顔の美しい私」「打倒・歯周病!」といった短い言葉にして、洗面台の鏡に貼ったり、スマホのリマインダーに入れたりしてみましょう。声に出して読むとさらに効果的です。

    • ②ルーティンの行動と「ペアリング」する

    これは、すでにある習慣とセットにして、口腔ケアのタイミングを固定する方法です。

    • 【例】スクワット × 歯磨き ある方は、体幹トレーニングのスクワットを習慣にするため、「歯磨き中に必ずスクワットをする」と決めました。
    • 【例】就寝前のスマホアラーム × 口腔ケア 寝る前に翌日のアラームをセットするのが習慣なら、そのタイミングを「口腔ケアタイム」の合図にします。

    自分が「これなら面倒がらずにできる」というタイミングを見つけ、既存の習慣とペアリングしてみてください。

    •  ③気分の上がるアイテムを選ぶ

    ケアアイテムのデザイン、色、香りも習慣化を助けてくれます。

    • 見た目がポップでかわいいデザインの歯ブラシを選ぶ。
    • 好みの味や香りの歯磨きジェル・リンスを使って気分転換する。
    • うがい用の水に、口に入れても安全なアロマオイルを一滴垂らす。

    機能性はもちろん大切ですが、「使っていて楽しい」「気分がいい」と思えることも重要です。気に入ったアイテムがあれば、それが自分の口の状態に合っているか歯科医師・歯科衛生士に確認した上で、積極的に取り入れてみましょう。

    •  ④達成感を味わい、身近な人に「宣言」する

    ケアが少し習慣になってきたら、その達成感や喜びを身近な人に言葉にして伝えましょう。

    • 周囲に認知させる 家族や友人に話すことで、周りはあなたを「口腔ケアを習慣にしている人」として認識します。
    • 抑止力が働く サボりそうになったとき、家族から「今日はやらないの?」と言われたらハッと気づけますし、「自分で言った手前、やめられない」という良いプレッシャー(自律)になります。
    • 啓蒙活動になる あなたがアウトプットすることは、周りの人への「口腔セルフケアの啓蒙」にもなり、社会全体の健康づくりに貢献することにもつながります。

    おわりに

    この「習慣化のための4つのコツ」は、あくまでヒントです。ご自身の性格やライフスタイルに合わせて、自由に取り入れてみてください。 口腔セルフケアは、お口の健康だけでなく、全身の健康、ひいては豊かな人生を築く土台となります。あなたの健康生活が、毎日のセルフケアからさらに広がっていくことを願っています。

    三重県津市でお口のお悩み・入れ歯相談なら田中歯科

    「お口の健康は、心と体の調律へとつながる。」と田中歯科は考えております。皆さまの健康を根本から支える歯科医療を提供し、お口の健康を整えることが、心の調律にもつながる。
    このように「病は気からを科学する」それが私たちのミッションです。


    医院名

    田中歯科

    院長

    田中伸子

    所属学会・資格情報

    ・日本抗加齢医学会(JAAM) 専門医 
    ・日本アンチエイジング歯科学会(JSDA) 認定医
    ・JSDA ペリオフードコーディネーター
    ・JSDA サプリメントアドバイザー
    ・JSDA ビューティーアドバイザー
    ・日本歯周病学会 正会員

    住所

    三重県津市大門15-16

    アクセス

    バス:津駅前より京口立町で下車し徒歩7分 お車:津駅より車で約5分(専用駐車場あり)

    ご予約はこちら

    059-228-6444